腸まで届く乳酸菌

腸に届くまでに乳酸菌の多くが死滅してしまう

日本人のは、欧米人よりもずっと長いことで知られています。そもそも日本人は、はるか昔より、穀類や野菜など繊維質の多い食物を食べてきました。繊維質の多い食物は消化に時間がかかります。そのため、必然的に日本人の腸は長くなっていったと言われています。

善玉菌の1つである乳酸菌は、胃や小腸の最初の部分である十二指腸を通るときに、胃酸や胆汁によって、そのほとんどを死滅させられてしまいます。強酸性の消化液を運良く逃れて生き残った数少ない乳酸菌もまた、腸に届くとすぐに、腸内に最初から住み着いていた細菌や白血球から排除されてしまいます。こういう事実から考えると、生きたまま腸に届く乳酸菌が、とても貴重な存在であることがよくわかるでしょう。「生きたまま腸まで届く」というフレーズが、商品のキャッチコピーなどでよく用いられているのはこのためです。

和食に多く含まれる乳酸菌

和食に多く含まれる乳酸菌

乳酸菌というと、まずはじめに乳製品をイメージしがちですが、実は和食にも乳酸菌は多く含まれています。例えば、味噌・しょうゆ・納豆・漬物などの発酵食品です。
味噌に多く含まれている乳酸菌は、耐塩性が強く、独特の風味が生まれることが特徴です。そして、漬け物に多く含まれている乳酸菌は、酸っぱさの元になっています。また、日本の漬け物だけでなく、韓国のキムチ、ドイツのサワークラウト、ヨーロッパのサワーブレッドにも乳酸菌が豊富に含まれています。
しかしながら、食卓に欧米の食材が入ってくるようになり、近年では和食を食べる機会が以前に比べ少なくなってきています。毎日の食卓に、漬け物や味噌汁がないという家庭も増えています。乳酸菌を日々の食事に積極的に取り入れれば、私たちの食卓は豊かになり、栄養面においてのバランスも良くなるはずです。健康維持のためにも、食生活の見直しから始めてみましょう。

自分の食生活を見直してみよう

食生活を見直す第一歩は、現在の自分の食生活を把握することからスタートします。以下の項目をチェックしてみてください。

  • 食事を3度食べないことがある(YES/NO)
  • 食事の時間は不規則だ(YES/NO)
  • 脂身の多い肉をよく食べる(YES/NO)
  • 野菜不足だと感じる(YES/NO)
  • 週4回以上外食をする(YES/NO)
  • 牛乳やヨーグルトなどの乳製品をあまり摂らない(YES/NO)
  • アルコールをよく飲む(YES/NO)

大まかな目安にすぎませんが、YESが1つもなかった人は、にやさしい生活を送っているといえます。反対に、多ければ多いほどにとっては厳しい生活といえるでしょう。1つでもYESがあった人は改善の余地があると考えてください。

大切なのは、今、何を食べるか

私たちが歳を取るのと同時に、当然、も歳を取っていきます。しかし、実際の年齢と腸年齢が同じとは限らないのです。上記のセルフチェックでNOが多かった人は、それだけ腸年齢が上だと考えられます。このままの生活を続けていると、腸年齢がどんどん上がってしまい、生活習慣病やがんなどの大きな病気の原因にもなりかねません。肉食が多い、野菜が不足している、乳酸菌を摂らないといった食生活を続けていると、実年齢より20歳、腸年齢が上ということも珍しくないのです。今食べている食事は、10年後、20年後の自分の健康をつくります。今20代や30代の人も、若いからといって安心はできないのです。未来の自分のために、今できることをしましょう。心がけるべきは、肉などの動物性たんぱく質やジャンクフードを控えること。そして、さつまいもやごぼうなどの食物繊維を多く含む食品や乳酸菌を積極的に食べることです。を気づかった食生活をさっそく今日から始めてみましょう。

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